「幸福な」成功する人の思考 失敗の捉え方
失敗の捉え方
近年、書物などで、失敗をどう捉えるのかについて、多くの内容が出てきています。
が、その一部に、かなり大きな勘違いと思われる事もありますので、ここでもう少し深く紹介しておきたいと思います。
ちまたで売られている本や、様々な人のブログにこう言った記述は見たことありませんか?
「失敗を失敗と思うわないこと」 「失敗は経験だ」
これだけ見ると、確かにあながち間違いではないのですが、捉え方を誤ると、大きな誤解を招いてしまうので要注意です。
間違いがちな失敗の解釈と多くの人が陥る罠
「失敗を失敗と思うわないこと」 「失敗は経験だ」 これを、メンタルができてない人が聞くと、どうなるかと言うと、
自分に都合の良い解釈をしてしまいます。すなわち、これは経験であって、別の方法で試せばよいだけだ。とだけ思うのです。
もちろん、その考え自体も間違ってはいません。
ただし、別の方法なるものを考えるために、何が必要だと思いますか?
確かに、「別の方法」とだけ聞けば、失敗してしまった方法とは異なる方法と言う意味としか受け取らなかった場合、表面的に、別の方法を取ったら良いと思いがちです。
しかし、表面的に思考パターンを変えずに、本当にやり方だけ変えたとして、それが劇的に結果を大きく変える事ってあるでしょうか?
さて、ここで質問を一つします。皆さん、考えてみてください。
失敗からの学びと、成功体験からの学びと、どっちが大きいのか?
NLPでは、良く「成功体験が大事」、「成功者の思考パターン」などと言います。ので、成功体験からの学びと答える方も、もしかしたらおられるかもしれません。
しかし、「成功体験が大事」、「成功者の思考パターン」が大事と言う、この言葉の真の意味を理解せず、表面的に受け取ってしまうと、齟齬が生じます。
実は、失敗から得られる学びの方が数割以上大きい事が、数々の実験から分かっています。
有名なのは、消防隊の実験などがあります。失敗から学ぶ映像と成功から学ぶ映像を見せた消防隊の結果を比較すると、失敗から学んだ方が何割をも成果をあげたのです。
他にも色々な話がありますが、ネットでもすぐ探せると思うので割愛します。
失敗には、様々な反省材料や生きた体験が存在しているからです。これは、第三者のビデオよりも、自分自身の体験であればなおさらです。
「失敗は経験だから・・(自分は悪くない、自分は「このままでも」できる)」などと、自分に都合良く解釈して、自分を肯定してしまった瞬間、こうした学びは得られなくなります。「その体験自体が無かったことになってしまう」からです。
自己否定を受け容れられる人こそが、大きく伸びると言うこと
実は、多くの人は、最初の自分が持っている印象に左右されたり、そして、自分は正しいことをしているはず、正しい判断を下しているに違いない、そうでなければならない、と考えてしまいがちなので、自分に都合の良い事だけを信じようとし、その裏づけになる情報だけを必死に探し、それを拠り所として、自分に都合の悪い真実を否定し、遠ざけようとしてしまいがちです。
このメンタルの状態では、どんなに失敗をしようと、それを糧にして、次に、それを受け止めて改善していく事などできません。
表面的にやり方を変えたとしても、実は、同じレベルの延長線上で、行動したり判断したりしているので、結果はさして変わらないのです。
その状態で、どんな教えも、どんなスキルも、テクニックも効果を発揮しません。ですから、テクニックやスキルよりも、自分を否定する事になる事実を受け容れられるメンタルを作っていくことが第一義となるのです。
チェックするのは簡単です。 誰かに自分が信じている事とは別の自分に都合の悪い事実を告げられた時、「でも、」を連発するようでは、力は磨かれず、行動は本質的に変わらないので、幸福だって逃げていくかもしれません。
「でも、」は逆説の相手の主張を否定して自分を主張する言葉。これが無意識に出て連発するような人は要注意です。器ができてません。現状にすら位負けします。
逆に、「自分に都合の悪い真実」であっても、とりあえず受け容れて考えてみる事が出来る人は、どんどん成長し、行動を改善していけるので、幸福な成功に近づいていけます。
と言われても、確かに、それはなかなか難しいことです。ですので、せめて、自分に都合よく解釈しないことが大事になります。
そう言う癖をつけましょう。どうやってやれば良いかなどは、ここではお伝えできません。
NLPで良く言われる、成功者の思考、成功時の体験、の意味とは?
成功からより、失敗からの方が学べるのに、成功者の思考とか成功時の体験とか、矛盾してるのではないの?って思われる人もいるかもしれません。
逆に、こうした事がしっかり説明できるトレーナーでなければ、しっかりした内容は伝えられないでしょう。
実は、幸福に成功するための要素は、いくつかあり、それぞれがステップになっています。この要素の考え方やそれぞれのステップ自体が成功者の思考パターンでもあるのですが、生理的状況としては、この5番目のステップにもっとも大きく影響します。
この機会に5つのステップを覚えましょう! もちろん、これだけでうまくいくものではありません。
結局、「失敗は経験だから」の真の意味って何?
失敗は失敗として受け容れて、その結果、どうやって自分の行動を変えるか?と言う意味と、「失敗した、俺は/私は、駄目なんだ!」と言う停滞に陥らないために前を向くと言う意味と、少なくとも二つあります。
失敗した際、そのこと自体に囚われてしまうと、今度は自信を喪失したり、不安になったりで、動けなくなってしまいます。
こうした時に、いや、失敗は経験なんだ!だから、前を向いてがんばろうと考える必要があります。
ただし、その時に、その失敗経験を無かったことにしてしまうと、何の成長も改善もありません。
実は、下手にテクニックやスキルだけを教えられたり、それに固執している人の中には、失敗そのものを無かったことにしたり、自分にとって都合の良い真実以外を悪とみなして排除してしまう人が少なくありません。
NLPのテクニックやスキルを用いれば、確かにそれも可能だからです。
ただし、そうなった場合、深い意味でのNLPを伝える事はできませんし、学べる事もごくわずかになってしまいます。
そして、下手をすれば、異なる価値観の相手や、多様な人が、その人を敬遠し、人がいなくなってしまうことにもなりかねません。直接会った時、人の気持ちに寄り添えない人と言うのは、こうしたケースに陥っている場合が多々あります。自分を否定した相手を恨んだり、攻撃したりする人、ラベル化(これはこういうもの)が強い人、にもこの傾向が強くありますので、そうした人には要注意になります。
ラベル化が強い人の兆候には、たとえば、何か参加したものが、ちょっと自分が思っていたのと違ったら泣き出したり、怒り出したり、そこから学ぼうとせずに、文句を言い続けたりするようなケースがあります。
このような人は、NLPのスキルやテクニックには習熟し、自分に都合の良い真実を見たいと思っているため、周囲にとってはとてもやりにくい人になってしまうかもしれませんし、本人もNLPを学んだはずなのに、大事な人が去っていき、不幸になってしまうかもしれません。
結果を真摯に受け止める、つまり、本質的には自己否定をしっかり受け容れて改善する事、そして、ちゃんと前に進む事、と言う意味が、「失敗は経験」にこめられています。
皆さんの御多幸をお祈りしています。
こうした事を包括的に体験学習していくのが、NLPプラクティショナーです。
自分を変えるチャンスは思い立った時しかありません。自分に投資できない人、本質的に変えようとしない人は、人生の質をいつまでも変えられないものです。